イタリアンブレインロットの起源:2007年から続く不条理の系譜
- ザビャン
- 16 時間前
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近年、SNSを席巻した謎のミーム「イタリアンブレインロット」。
「トゥントゥントゥンサフール」「トララレロトラララ」といった、意味不明ながらも中毒性の高いキャラクターたちは、多くの人々の脳を「ブレインロット(脳腐れ)」させてきました。
しかし、この奇妙な流行の真の起源は、生成AIが一般化した2023年でもなければ、ブームが始まった2025年でもありません。イタリアンブレインロットの起源は2007年。
この物語は、18年も前の、ある奇妙な画像から始まります。

自己紹介
はじめまして、この物語を追ってきたYouTubeチャンネル「ザビャン」を運営しているザビャンです。
登録者20万人を超えるこのチャンネルでは、オリジナル曲「トゥントゥントゥンサフールに恋している」(TikTok 1,000万再生突破、YouTube 800万再生突破)や、「イタリアンブレインロット曲」(500万再生突破)など、誰よりも深くこのミームの魅力を追い求めてきました。
公式サイト「ザビャンドットコム」で公開している「イタリアンブレインロット図鑑」では、100体以上のキャラクターを徹底解説しています。
このブログは、私がその探求の旅の中で見つけた、ある衝撃的な真実を共有するためのものです。
どうぞ、ご期待ください。
イタリアンブレインロット 起源 2007。AI以前の「不条理」
2007年、世界はまだスマートフォンを知りませんでした。人々はガラケーを使い、メールで連絡を取り合い、インターネットは今よりももっとニッチなコミュニティが主役でした。
そんな時代に、とあるオンラインコンテストに投稿された一枚の画像がありました。そのコンテストのテーマは「象をどうやって隠すか?」。多くの参加者が巧妙な合成画像を投稿する中、あるデザイナーは、まさかの「いちごの柄をした象」を投稿したのです。
この画像は、当時の人々を驚かせました。なぜなら、生成AIが存在しない時代に、まるでAIが作ったかのような不条理なビジュアルが生まれたからです。
その画像は、特定の名前もなく、ただテーマに沿って投稿されただけの、名もなき存在でした。しかし、この呪いのような不条理さは、若者たちが掲示板やYouTube、学校のプロフィールのアイコンなどに使い、ネタにするうちに、いつしか「ストロベリー・エレファント」という名で呼ばれ、一部のミーム愛好家によって脈々と受け継がれていきました。

ミームゲームが明らかにした「元祖」の真実
そして2023年、生成AIが爆誕。不条理なビジュアルを誰もが量産できる時代が到来しました。この流れの中で、奇妙なキャラクターたちは「ブレインロット」と呼ばれるようになります。
そして、この「ブレインロット」という新しい文化に、大きな転機が訪れます。
トララレロトラララが、不条理なビジュアルに**「イタリア語風の機械音声」を組み合わせる中毒性の高いフォーマットを確立。これがSNSで爆発的に流行し、「イタリアンブレインロット」**という新しいジャンルが幕を開けたのです。

この勢いに乗り、インドネシア文化をルーツに持つトゥントゥントゥンサフールといったブレインロット系キャラクターが参入。ブームは一気に加速します。最初のイタリアンブレインロットと思われるほどに、メジャーな存在へと成長していきます。

そんな中、Robloxで『ブレインロットを盗む』というゲームが誕生し、熱狂的な人気を得ました。そしてこのゲームでは、“最初のブレインロット”「ストロベリー・エレファント」がレアキャラとして設定されました。
2023年頃に最初に投稿された生成AI画像がストロベリーエレファントだろうと思っていましたが、発祥をたどっていくうちに行き着いたのはスマホもAIもない2007年でした。

「人間の不条理」がAIの時代を創った
情報を追い求める先に、あまりにも皮肉で、あまりにも奥深い事実が隠されていました。
現代のAIが作り出す不条理ミームの根源が、実は「人間の手」によって、しかもAIが存在しない2007年に生み出されていたという、驚くべき物語。
まだスマートフォンも普及していない時代から、物語は始まっていました。
この物語は、人間の創造性と、テクノロジーが融合して生まれた、現代のインターネット文化における最も重要な物語なのです。
この壮大な物語を、イタリアンブレインロットのキャラクターたちが熱唱するYouTube動画もご覧いただけます。ぜひ、その歌声と共にお楽しみください。
そして、この探求の旅は、まだ終わりません。
まだ見ぬキャラクターや、さらなる衝撃の真実が、どこかに隠されているかもしれません。